いってんもん屋
Art Studio 凛
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梅、展  
2009.2/20(Fri)〜2/23(Mon)
12:00−18:00
昭和の懐かしい香り漂う、趣のある佇まい「梅庵」。
オーナーの丸山晶子さんが1周年を記念して、12人のさまざまな作り手を集め、
密やかに?賑やかに!!そしてとっても和やかなイベントを企画してくださいました。

声をかけていただけたことに、まずは感謝です。
しかも、そうそうたるメンバーの中にチョコンと入れていただくような感じで、
お声がけいただいたときに即答はできなかった」ワタシでした。

よくよく考えあぐね、これも何かときっかけになるのではと「よろしくおねがいします!」とお返事したものの、直前までずっと苦しんでいました。産みの苦しさ?を味わえたような・・・・・・とにもかくにも、無事この日を向かえ、無事この日を終えられて、しょうじきホっとしています。

それもこれもひとえに、周りで支えてくださったみなさまのおかげです。
ご来場いただきました皆様、お忙しい中のご足労、ほんとうにありがとうございました!
いつも応援してくださっている皆様、ほんとうにありがとうございます。

☆all the casts
大野麻子さん(日本画)
かりや淳子さん(油彩画)
佐野絵里子さん(色紙軸)
中津川ゆうこさん(イラスト)
畠山晶(イラスト)
広田行正さん(写真)
細井その子さん(アクリル画)
細谷カズさん(パステル画)
minakoさん(アクセサリー)
和田圭似さん(切り絵)
丸山晶子さん(染め布)
渥美美和子(サンドブラスト)

戦前に建てられ、4年前まで現役で使用されていたそうです。
一歩中へ入れば、丁寧に生活されていた様子が体中に伝わってくるような気がします。

12名の合同展ということで、立て続けのお客様とで賑わっておりました。
おかげさまで4日間、あっという間の充実した時間でした。
「梅庵」その名にふさわしく、軒先からお庭そして、窓から見えるお隣の梅・うめ・ウメ。
ときに冷たい雨風も何のその、春の訪れを感じ、今後の抱負が沸き起きる心地がしました。
どこを切り取っても何故か懐かしい気持ちになれる、
フシギ嬉しやの空間です。
お隣の梅にやってきたメジロくん

染め布あり、切り絵あり、古典漫画あり、日本画あり、写真あり……
純和風あり、純洋風あり、和洋折衷あり……。

全く異なる世界のモノたちなのに、「梅」をテーマに「梅庵」に集まれば、
フシギとそれぞれが馴染んでいい感じ。
それがフシギで、でもまた納得したりで。



前置きが長くなってすみません。
コチラが今回のわたしのメイン作品です。
(画像をクリックしていただくと大きな場像で見られます)
3枚のガラス板を重ね、真ん中の厚めのガラスの裏側から手書きの文字を深く彫りこんであります。
作品エピソード
「尽人事待天命」(=人事を尽くして天命を待つ)という言葉があります。
今回の展の声をかけてくれた丸山晶子さんとの会話の中で降ってきた言葉でした。

版を作る際に半紙に筆で100枚以上を書きました。
書くたびに少しずつ字が整ってはきたのですが、「待天命」という部分が気になって気持ちが入らなくなってきてしまいました。

尽くした最後の「結果」の良し悪しよりも、尽くそう、尽くしたいという動機(心)や過程(事)と、その都度感じることや結果から受け取るメッセージ(天声)を次に繋げることの方が大事な気がしてきたんです。「尽人事待天命」にもその意味が含まれてはいるのかもしれないので、単なる言葉のアヤの自己満足なのですが……。

うっすらと見えるでしょう、「カエル」
なぜかとても大好きなのです。

手足のかわいらしさももちろんなのですが
「カエル」=「我に返る」のゴロあわせも、どこかにあったような気がします。

どんな境遇におかれても「かえるところ」を自分の中で持っていたいと思っています。

さてと……、作品の話に「カエル」ことにします。苦笑

直感的に、練習を重ねた右手に持った筆を左手に持ち替え
深呼吸をしてその思いを込めて一気に書き上げたのが、この
「尽心事感天声」です。
よく見てみると、右手では力が入らないところ(写真の「感」でいうと、「心」のいちばん下のライン)に力が入っています。

下書きで力が入った部分は彫るときにも時間をかけて深く彫りました。
(写真ではうまく表現できないのが残念です。)

文字を彫ったガラスを表裏サンドイッチするようにガラス板を重ねているわけですが、その部分に「踏ん張り支えるカエル」「飛び跳ねるカエル」「じっと待つカエル」を線描して彫っています。うっすらと梅が咲き始め、春の訪れを表現してみました。

ガラスの背面に敷いた布は着物の古布で、シボリ藍染でピンクの花をポイントになっ
います。適度な凸凹が彫り口にマッチして立体感が出せたのではとおもっているのですが、いかがでしょうか。

また、使用した額は、アジアの島に流れ着く流木を再利用して制作されています。ガラス=洋のイメージを、筆字・布・木で和風に仕上げました。梅庵の雰囲気によく馴染んでくれました。

コチラは副産物です。ミラーの背面の映る部分を、に文字と柄を彫り削り、
削った部分に光る素材の入ったアクリル絵の具を置いて、フェルト仕上げをしています。
「メイン作品を作りながらふと気づいたのですが、木偏に「毎」=「梅」。さんずい偏に「毎」=「海」
梅と海のどこに繋がりがあるのかと、色々と調べてみたりもしたのですが……結論保留のまま、梅好きの丸山さんと海好きのわたしのご縁に勝手に納得して「うふふ」と思いながら産まれた作品です。
画材の色とフェルトと光の組み合わせによって、表面に出る色や雰囲気に意外性があったのが印象的で面白かったです。こちらも写真では表現しきれなくて残念です。(撮影が未熟でごめんなさい。もっと研究しないとです)

まだまだいろんなバージョン・バリエーションができそうで楽しみです。


誰しもどこかに持っている、「伝えたい」という気持ち
嬉しさや喜びやらを共感できたとき、ほっこりじんわりとした「あたたかいもの」が生まれると思います。

人と人との間に、「あたたかいもの」や「ぬくもり」がたくさん生まれるといいなあ、と願います。

その願いを込めて発信し続けていこうと思っています。

今の展に参加させていただいたことで聞こえてくる声を聞き逃さないように、耳を澄ませて。

日々、思いがけないできごとが起こるものですが
動じない「かえるところ」を自分の中に持っていたいと思っています。

みなさま本当にありがとうございました。

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